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「何が起きてもそれが人生だ」——3万円で海を渡り、どん底から這い上がった29歳社長の起点と機転

無限開拓株式会社

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上野 光一代表取締役

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プロフィール

上野光一(うえの・こういち)
無限開拓株式会社 代表取締役。大阪出身、29歳。 法人向けリード獲得支援を軸に、現在約70社のクライアントを支援。在宅ワークを活用したママ向け雇用創出、美容事業、メディア事業など多角的に展開している。2025年10月に無限開拓株式会社を設立。

「会いたい人に会えない」を解決する——事業の全貌

上野光一さんが代表を務める無限開拓株式会社は、法人向けのリード獲得支援を行う会社だ。交流会、テレアポ、紹介営業——営業の手法はさまざまある。それでも「本当に会いたい人に会えない」という課題を抱える企業は少なくない。

上野さんは、企業の決裁者との接点づくりを支援し、商談機会の創出をサポートしている。現在のクライアントは約70社。会社を立ち上げてまだ間もないにもかかわらず、これだけの規模に成長した背景には、上野さん自身が培ってきた「人に会う力」がある。

「ビジネスを始めてから、毎月100人以上の新しい人と会い続けていたんです。そのなかで、集客を手伝ってほしい、営業面で相談したいという声をたくさんいただくようになって」

その経験から生まれたのが、今の事業だ。人との出会いの中で見えてきた課題と可能性を、多くの企業を支援できる仕組みへと変えた。

起点——3万円だけを握りしめて、海を渡った

上野さんは大阪出身。4人兄弟の長男として育った。決して恵まれた環境ではなく、幼少期は自分自身の存在価値について悩み続けた時期もあったと振り返る。

「誰かに相談するのが得意じゃなかったんですよね。だから何があっても、全部自分のせいだと思うようにしていました」

高校卒業後は進学も就職もせず、ただ時間だけが流れていった。そんな日々を変えたのは、ふと耳にした一言だった。派遣の仕事先で出会った女性が、「オーストラリアにお金を貯めて行く」と話していたのだ。

それを聞いた瞬間、上野さんの中で何かが動いた。2ヶ月後にはビザを用意し、片道の航空券を手にしていた。住む場所も、働く場所も決めないまま、所持金はわずか3万円。18歳で、初めての海外へと旅立った。

「自分がどこまでできるのか、試したかったんです」

オーストラリアで知った「自立」

現地では、農場や工場で働きながら生活を立てた。英語もほとんど話せず、頼れる人もいない。住み込みで働いた時期には、月300ドルほどしか得られず、休みもほとんどなかった。

「完全にいいように使われていました。18歳で英語も話せなかったから、何も言えなくて」

それでも上野さんは、その環境から逃げなかった。住む場所を自分で見つけ、働く場所を自分で見つけ、誰の力も借りずに生きていく——その感覚を、このとき初めて掴んだ。1年間の滞在は、現在の行動力と挑戦する姿勢の原点になっている。

帰国後はアパレル業界、不動産営業、音楽活動など、さまざまな経験を積んだ。21歳でアパレルの店長を務め、その後も挑戦の場を広げながら、自分の居場所を探し続けた。

上野さんの1人ショット(笑顔)

機転——どん底を越えて、独立へ

その道のりは、決して平坦ではなかった。心が追い詰められ、深いどん底を経験した時期もある。それでも上野さんは、そのすべてを越えてきた。

転機は、ある出会いだった。働いていた店に来た客から、個人事業主という働き方を教わったのだ。2022年8月、会社員を辞めて独立。最初は携帯回線の販売から始め、とにかく人に会い続けた。

「ビジネスを始めて4ヶ月後には、もう毎月100人以上の人と会っていました。人に会うと、情報が入ってくる。人が人を磨いてくれる。それ以上の価値はないと、今も思っています」

当時は借金もあり、コーヒー代すら払えない日もあった。それでも「信じ続けること」だけはやめなかった。

「お金にならないことでも、意味があると信じ続けることが大事だと思っています。あのころはしんどかったですけど、それがあったから今がある」

女性やお母さんが活躍できる環境を

現在、無限開拓には多くのママスタッフが在籍している。契約管理や顧客対応など、事業を支える重要な役割を担う。営業支援だけでなく、メディア事業や美容事業が次々と生まれている背景にも、女性スタッフの存在がある。

なぜ女性を、とくにお母さんたちを大切にするのか。そう聞くと、上野さんは少し間を置いてから答えた。

「地球上に80億人いるじゃないですか。その全員を産んだのが、女性なんですよね。お母さんって、子育てしながら家のことも仕事のこともこなして、本当にすごいと思うんです。だから僕は、女性をめちゃくちゃ応援しています」

評価制度も独自に設け、月に一度、活躍したスタッフへお米や食品を贈る取り組みも始めた。

「在宅のママさんって、重いものを買いに行く時間もなかなかないじゃないですか。だったら届けようと思って。一緒に頑張ってくれている人を、大切にしたいんです」

対談中の2人(議論のシーン)

経営者として大切にしていること

上野さんが大切にしている価値観は「愛と感謝」だ。食べ物も、飲み物も、人との出会いも、過去の経験も。良いことも苦しいことも含めて、すべてが今の自分をつくっていると考えている。

「過去があるから今があり、今があるから未来がある」

だからこそ、これまでの出来事や出会った人々に、感謝の気持ちを持ち続けているという。人生そのものを愛すること。そして、自分自身を大切にすること。それが上野さんの経営の軸になっている。

2042年3月18日、「国」をつくる

上野さんには、事業の先にある大きな夢がある。それは2042年3月18日に「国」をつくることだ。45歳の誕生日にあたるその日を、2年以上前から語り続けてきた。

障害の有無や、生まれ育った環境に関係なく、誰もが自分らしく生きられる場所。コンプレックスさえも価値に変えられる場所。そんな環境を創りたいと考えている。

「人は環境で変わる。僕自身、人と会い始めたことで変わったんです。だから、どんな人でも——コンプレックスがアートになるような、多様性があって自己肯定感を育める場所をつくりたい」

近い目標としては、事業をさらに拡大しながら、美容サロンの出店や新たなメディア事業を準備中だ。将来的にはホールディングス化も視野に入れている。

「1期目はテストです。何がうまくいくか、何がダメかを試す期間だと思っている。でも、そこからガッと上がれるように準備しています」

自らの人生を通じて「環境が人を変える」ことを実感してきたからこそ、今度は自分が、誰かの人生の起点となる環境をつくりたい。その挑戦は、すでに始まっている。

挑戦する人へのメッセージ

インタビューの最後に、これから起業する人、挑戦する人へのメッセージを聞いた。

「何が起きても、それが人生です」

一瞬の迷いもなく、そう言った。良いことも悪いことも、すべてに意味がある。だからこそ愛と感謝を忘れず、自分の人生を信じて進んでほしい——。

その言葉には、これまでの人生をすべて受け入れ、自ら未来を切り拓いてきた覚悟が込められていた。

  締めの2ショット(笑顔)

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